レーザー治療なら手術時間がたった30分

 

レーザーを使った椎間板ヘルニアの治療のことを、PLDD療法といいます。これは、Percutaneous(経皮的)、 Laser(レーザー)、 Disk(椎間板)、 Decompression(減圧術)の頭文字をとったもの。1986年にオーストリアで始まりました。

 

日本でレーザー治療が導入されたのは1990年代に入ってから。実践例が増えるにつれ、機材も技術も向上し、90年代後半からは確実な成果が期待できるようになりました。

 

レーザー治療はまず局所麻酔をし、背中から細い穿刺針を刺します。その針の中に包み込まれているレーザーファイバーからレーザー光線を椎間板の中に照射。椎間板の中にある髄核を蒸発させると、椎間板内が減圧されます。すると、外に飛び出していたヘルニアが椎間板の内側に引き込まれるのです。

 

この手術にはメリットがたくさんあります。まず、局所麻酔だけなので、体への負担が少ないこと。持病があって、全身麻酔を避けたい方には朗報です。メスを使わないので、出血がなく、傷跡も残りません。手術に30分、その後病院のベッドで2~3時間も休めば帰宅できる日帰り手術であること。さらに、副作用が少ないことも長所のひとつです。